ネット上の観察者からアニメ中毒者と揶揄されているにもかかわらず、合成された「女性」に対する男性の愛情は時が経っても薄れない.
2018年に架空のボーカロイド「初音ミク」と結婚した日本人男性は今も幸せな結婚生活を送っており、結婚6周年を迎えようとしている。
10月23日、41歳の近藤昭彦さんは11月4日の結婚記念日に買ったケーキのレシートを自身のインスタグラムで公開した。
ケーキには「ミク大好き。6周年おめでとう」というメッセージが書かれている。
近藤氏は日本の毎日新聞に対し、中学に入る前から女性に恋愛感情を抱いていたと語った。
彼は7回も愛を告白したが、すべて断られ、オタク(アニメや漫画に夢中な人)だということで笑われ、いじめられた。
近藤さんは2007年に初音ミクが発売されて間もなく、初音ミクに恋をした。職場でいじめに遭い、その結果、適応障害と診断され、長期の病気休暇を取った。
英語で「未来の最初の音」と訳されるこのキャラクターは、正式にはボーカロイド(歌声合成ソフトウェアの一種)として知られています。
彼女を好きな人たちは、彼女が長いターコイズブルーのツインテールをした16歳のポップシンガーだと認識している。
近藤さんは、ミクさんの癒しの声が社会とのつながりを取り戻す助けとなり、命を救ってくれたと語った。
彼は2018年に東京のチャペルで彼女と結婚式を挙げた。結婚式の費用は200万円(1万3000米ドル)だった。
彼は、ユーザーがキャラクターと対話できるシンプルな人工知能を備えたホログラム装置を通じてプロポーズした。彼女は彼のプロポーズに肯定的に答えた。
近藤さんが彼女と結婚式を挙げた頃、彼は架空のキャラクターに性的に惹かれる人々を表す「フィクトセクシャル」という言葉を発見した。
日本性教育協会が2017年に実施した調査によると、中学生から大学生までの生徒の10%以上が、架空のキャラクターに恋愛感情を抱いたことがあると回答した。
近藤さんはまた、自身の性的指向が社会からより受け入れられるようになったと実感した。
彼は昨年、仲間とともにフィクトセクシャル協会を設立し、自分と同じような人たちを助けることに尽力した。
近藤さんは2019年に初音ミクの等身大人形を制作した。
彼は想像の中で彼女に服を着せたり、一緒に食事やお茶をしたり、おしゃべりをしたりしていた。
彼は毎日新聞の取材に対し、彼女への愛情が「今後も決して変わらない」とは保証できないとも認めたが、その不確実性によって、彼女への変わらぬ愛情がより誠実で大切なものに見えた。
「結婚生活で幸せそうな彼の姿に感心しています。人間であれ、架空の人物であれ、他の存在に対して献身的な愛情を抱くのは立派なことです」と、あるネット上の観察者は述べた。