今週末、日本最大級のハンドメイドイベント「ハンドメイドインジャパンフェス」が開催され、全国から約3000人のクリエイターが集結しました。このイベントでは、来場者が直接作り手の声を聞きながら、さまざまな作品を楽しむことができる貴重な機会となりました。
会場には多種多様な作品が並び、雑貨やアクセサリー、手作りフードなど、参加者は思い思いに会場を巡り、クリエイターとの会話を楽しむ姿が見受けられました。特に人気を集めたのは、実際に物作りを体験できるワークショップです。参加者は、教わった技術を使い、世界に一つだけの作品を自らの手で生み出すことができました。
注目のワークショップの一つに、石川県の伝統工芸品である輪島塗の技術を体験するブースがありました。参加者は、沈金と呼ばれる技法を使って、お箸に金粉を埋め込む工程を体験しました。指導を行ったのは、沈金市の柴山吉典さんです。柴山さんは、昨年の半島地震で多くの作品が損壊したものの、今回初めてイベントに出展することを決意しました。彼は、伝統工芸の奥深さを体験することで、参加者の輪島塗に対する見方が変わることを期待しています。
「みなさんに和島の現状を知ってもらい、どれだけ進んでいないかを伝えることができればと思っています」と柴山さんは語りました。彼の言葉には、伝統工芸の継承に対する強い思いが込められていました。
この2日間で約5万人の来場者があり、イベントは大盛況となりました。来場者は作品を手に取り、作り手の思いを聞きながら、心温まる体験を楽しんでいました。ハンドメイドフェスは、クリエイターと消費者をつなぐ重要な場であり、今後も日本の伝統技術を伝える役割を果たしていくことでしょう。