【解説人語】首都圏で過熱する中学受験 現場記者が取材で見た「教育虐待」のリスク 親子で目指す「ゴール」とは

首都圏で過熱する中学受験の現状について、教育虐待のリスクが浮き彫りになっています。最近の調査によれば、2024年2月時点で首都圏における中学受験を選択する家庭は43,000世帯に達し、過去最高の水準にあります。この現象は、特に公立中高一貫校の人気や、親の高い教育熱によって促進されていると考えられています。   中学受験を選ぶ理由には、私立中学校のオンライン授業の迅速な導入や、公立学校に対する不安感が挙げられます。また、高収入の共働き家庭が集まる地域では、周囲の影響を受けて受験を選択する傾向が強まっています。最近では、特定の地域で小学校6年生の9割が中学受験をするというケースも報告されています。   中学受験のプロセスにおいては、親の存在感が非常に重要です。子どもがまだ小さいため、親がスケジュール管理や学習内容の調整を行う必要があります。しかし、この親の過剰な関与が教育虐待に繋がるリスクも存在します。例えば、ある子どもが親から暴力を受けた事例や、精神的なストレスから不登校になったケースが紹介されています。   中学受験に伴うコストも無視できません。民間調査によれば、塾代や学費が年間400万円を超える場合もあり、経済的負担が大きいです。そのため、受験に失敗した場合の親の精神的な苦痛も深刻です。中学受験が子どもにとって本当に良い選択なのか、親として冷静に考える必要があります。   教育虐待の具体的な事例としては、過剰な宿題やストレスのかかる学習環境が挙げられます。時には、子どもが精神的な問題を抱えることもあります。これに対処するためには、親が子どもを一人の個人として理解し、過干渉にならないよう注意することが重要です。家庭内でのコミュニケーションを促進し、子どもが自分の意見を自由に言える環境を整えることが求められます。   最後に、もし家庭内での教育が行き過ぎていると感じたら、教育支援センターやNPOなどの第三者機関に相談することも大切です。中学受験は、子どもにとっての成長の機会であるべきですが、その過程で親子関係が傷つかないよう、心掛ける必要があります。何よりも、子どもと共に幸せであることが最も重要です。

最新鋭ステルス機配備へ 「離島防衛の要」 宮崎の基地に

防衛省は、離島防衛の要として位置付けられる最新鋭のステルス戦闘機F-35Bを運用する飛行隊を、宮崎県の新田原基地に新設する方針を固めました。F-35Bは、短距離での離陸や垂直着陸が可能なため、滑走路の短い空港でも離着陸が行える特性を持っています。この新たな配備は、沖縄県の尖閣諸島を含む南西諸島の防衛強化を目的としています。   防衛省は、2024年度以降にF-35Bを新田原基地に配備する計画を進めており、この飛行隊の設立が実現すれば、南西諸島の防衛体制は大きく強化されることになります。F-35Bの導入により、特に離島防衛の迅速な対応能力が向上することが期待されています。   さらに、海上自衛隊の護衛艦「いずも」と「かが」を事実上の空母に改修することで、F-35Bを艦載機として運用することも視野に入れています。これにより、海上からの支援能力が強化され、より柔軟な防衛戦略が展開できるようになるでしょう。このような取り組みは、地域の安全保障環境の変化に対応し、日本の防衛力を一層高める狙いがあります。   防衛省のこの動きは、特に近年の地政学的緊張が高まる中での重要な一手となります。F-35Bをはじめとする最新鋭の装備を駆使することで、国防の強化を図ると同時に、国民に対する安全保障の確保にもつながることが期待されています。今後の展開に注目が集まります。

「スマートおむつ」「筋肉のある義足」「シン・データ保存」?世界に挑む日本発の独自技術

CES 2025で発表された日本発の革新的技術が注目を集めています。「スマートおむつ」「筋肉のある義足」「シン・データ保存」など、様々な独自技術が紹介され、特にジャパンパビリオンでは多くのスタートアップが集まりました。   イベントの初日、ジャパンパビリオンでは、ユニークなリハビリ機器が展示されました。このデバイスは、立ち上がる動作をアシストすることで、運動機能障害を持つ方々のリハビリを支援します。車椅子を使用している方や足腰の弱い方が、立ち上がる際のサポートを提供するもので、電動機器に依存せず、バネの反発力を利用しており、メンテナンスも容易です。この機器は、リハビリの時間が限られている中で、効率的に訓練を行えることが大きな特徴です。   別のブースでは、特に香りの演出に特化した技術が紹介されました。この技術は、映画館やテーマパークなどのエンターテイメント施設での香りの演出を可能にします。観客が映画を観る際に、映像とともに香りを体験できることで、より深い没入感を提供します。香りは瞬時に拡散され、体への影響を最小限に抑える工夫がされています。   また、筋肉のある義足を開発した企業もCESに出展しました。この義足は、筋肉のような機能を持ち、使用者に自然な動きを提供します。これにより、日常生活での移動が容易になり、ユーザーの運動能力を向上させることが期待されています。特に、筋力が向上した例も報告されており、多くの人々に希望を与える技術として注目されています。   これらの技術は、日本のスタートアップが世界市場に進出するための重要なステップであり、CESという国際的な舞台での発表は、その影響力を広げる絶好の機会となっています。日本の技術者たちは、個々のバックグラウンドを活かしながら、社会に貢献する製品を開発し続けています。   CES 2025は、ただの展示会ではなく、未来の技術を体験し、世界中の企業と交流する場としての役割を果たしています。日本発の独自技術が、今後どのように世界に影響を与えていくのか、ますます注目が集まります。